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●「裏読み・ケータイビジネス」
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VOL.3. 3G のキラーサービスは動画だって?とんでもない! (2003年 1/10) |
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明けましておめでとうございます。今年最初の「裏読みケータイ」は新年らしく次世代携帯電話の話題です。
2001年10月(もう一昨年前だ!)にサービス開始したドコモの「FOMA」以来、KDDI の「次世代ケータイ」cdma2000 1x、そして、昨年12月にスタートしたJ-フォンの「Vodafone Global Standard」と、ようやく主要キャリアの3G(第三世代携帯電話)サービスが出揃いました。2003年は、まさに 3G サービスが本格的に勃興する「元年」となるのでしょう。 3G については、最初に登場した FOMA のつまずきもあり、どうも懐疑的なニュアンスをもって語られることが多いようです。また、FOMA に比べれば好調に契約台数を伸ばしている au の次世代ケータイについても、「本当に 3G らしい使われ方をしているのか?」という点で疑問が残るのは事実です。 実際 au の次世代ケータイは、ARPU(契約者一人当たりの月額利用料金平均額)は、従来の cdmaone 方式携帯に比べ、順調に伸びているというデータが出ておりますが、その実 144kbps が使える高速データ通信サービスについては、無料で契約可能、なおかつパケット料金も cdmaone と同額なはずなのにも関わらず、その契約率が非常に低いという調査があります。また、「次世代ケータイ」以降導入された「パケット割」(パケット料金のボリュームディスカウント)についても、その存在自体を「知らない」と答えた au ユーザーがかなりの数に上るようです。 つまり、KDDI の「次世代ケータイ」は、本当の意味で「次世代」らしい用途へのシフトはまだ発生していないのともいえます。 では、3G はそもそも「いつ」次世代らしくなるのでしょうか?そして「次世代」とは何をもって次世代なのでしょうか?今回は、この点を検証してみたいと思います。 ● 3G による「パケット料金デフレ」こそが新しいモバイル需要を創出 「3G」というキーワードは、元来、サービスの総称というよりインフラの総称です。そのせいか、どうも 3G についてはインフラ偏重の話題が多すぎるように感じます。私は普段、雑誌などで記事や連載コラムを執筆していますが、マスコミ側もやはり、「3G の動画ってどうよ?」とか「テレビ電話はどうよ?」などなど、3G をインフラ面から串刺しにして語ろうとしたがる傾向が強いように感じます。 しかし、ムービー写メールの利用頻度が写メールの利用を上回るなどということがあるでしょうか? テレビ電話が音声電話よりも普及する時代などはいつになったら来るのしょうか? このあたりは、トラフィック(通信)の総量で収入が決まるキャリアと、その上でサービスを展開する CP(コンテンツプロバイダ)やベンダーなど事業者の立場によってまったく異なります。まずはそこを整理して考えましょう。 キャリアにとっては、低下する一方の音声通話収入に対して、こうした付加価値の高いサービス投入で収益の維持を図ることが大切でしょうが、一般の CP やベンダーにとっては、ほとんどの場合トラフィックの「上がり(収入)」ではなく、そこで展開するサービスの「利用頻度」こそが大切なはずです。ですからハッキリ言いますと、動画メールやテレビ電話などについては、当面そうした新インフラをベースにしたサービスを考慮する必要などはないと思います。 どうしてもやるというなら、その分野で「ナンバーワン」になるという決意と長期的な戦略、そして勝算がある場合だけにしておくべきでしょう。 x では、何が“3G らしい”サービスなのか?その答えは、従来通り「テキスト」に「静止画」です。「冗談じゃないよ、それじゃ2Gと同じじゃないか」と思われた方、よく聞いてください。 3G サービスで、ユーザーにとってもっとも一番大切なコトとは、動画やテレビ電話ではないのです。それは、パソコンに例えれば、ブロードバンド常時接続が普及したからと言って、サービスの主軸が動画ストリーミングやビデオチャットばかりになってしまわないことに似ています。3G サービス、特に FOMA などは、動画など大容量データのトラフィック増大を意図して、パケット単価を従来の0.3円/パケットから、3分の2に当たる0.2円/パケットと下げてきました。しかも「パケットパック」と言われるボリュームディスカウントを契約することで、2000円パックならば3分の1の0.1円、4000円パックならば6分の1の0.05円、そして8000円パックならば、なんと15分の1の0.02円まで下がるのです。 いったい世の中に、いきなり「6分の1」とか「15分の1」に値下がりするものが他にあるでしょうか? Yahoo!BB が ADSL をスタートしたとき、「価格崩壊」だということで随分騒がれましたが、それにしてもせいぜいが従来の半額になった程度です。それに比べれば、FOMA や au の劇的なパケット値下げは、きわめて重要なポイントだと受け止めるべきなのですが、不思議なことに全然話題になっていません。 なぜこれほどの「価格崩壊」が話題にならないのか?その理由はハッキリしています。これらの事実を報道するマスコミも、またビジネスを考える人も、実は大半が「今までケータイなど使ってこなかった人たち」だからです。このコラムの第一回でも述べたとおり、パソコンを駆使するビジネスマンの大半は大してケータイを活用していません。パソコンユーザーで、iモードでパケット料金の月額が4000円を超えるような人はごくごく少数でしょう。だから「4000円以上ケータイを使う人は、3G にするだけで毎月の料金がとても安くなる」という事実に対して、皮膚感覚としてピンとこないのではないでしょうか。 そろそろ文字数も尽きました。この 3G がもたらした「パケット単価の低下」に、どのような意義とビジネスチャンスがあるのかについては、次回以降に詳しく考察してみましょう。 (2003年 1/10) |
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