- 過去ログ倉庫:2002年12月
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(2002.12.31)みなさま、2003年も良いお年をお迎えください。

あぁ、連載の〆切を来年に持ち越したまま、年の瀬を迎えてしまうのはやっぱり気持ちが悪い。(笑)
こんなコトなら、やはりしっかりと早めに原稿を入れておくのだった。
といまさら後悔。

みなさまは、今年はどんな1年でしたか?(ありがちな呼びかけですみません)
僕は、振り返ってみると、残念ながらちょっと停滞気味の1年でした。
ライターとしては、連載の仕事も随分と増えたのですが、(来年早々さらに増える可能性もある)
一番後悔が残るのは、今年は単行本を一冊も出せなかったこと!
いろいろと企画を出したりはあったのですが、今考えてみるとどれも中途半端で、
もっと、自分らしさと世の中のニーズがマッチした企画はあったような気がする。

自分がやっていた会社の経営が失速して一人に戻って以来、ホントに長いことずっと、
(考えてみればもう2年も!)僕はず〜っと一人で考え込んできました。
その間、メディアに記事やコラムを書いたり、セミナー講師やったり、コンサル業務やったりと、
細かい仕事はいろいろやりましたけど、正直どれも「世の中に関わってきた」気がしないんです。
むしろ世の中から一定の距離を置いて、ただ一人で考え込んできた気がします。
つまり、「自分は本当は何がしたいのだろう?何をしていたら幸せなのだろう?」とか、
「自分にとってモチベーションを保ち続けられるコト(仕事でなくてもよい)は何だろう?」とか、
「そもそもどんな世の中だったら僕は居心地がよくなるのだろう?」とかね。

自分の存在、そして行動全般を説明するならば、
多分、それは「ビジネス」という言葉ではくくれないような気がする。
というより、もう「仕事」と「遊び」の境界線って自分の中じゃとっくに消滅してる。(笑)
むしろ「ビジネス」として世の中にコミットする部分なんて、半分以下ぐらいじゃないかと思う。
でも、それだけ「ビジネス」的なるものの比重が下がっても、十分に食っていける状況を作るってのは、
これは結構難しいよね。(笑)

2002年の年の瀬になって、「答えは出た!」という気にはまだなってないんだけど、
常にハッキリしていることがあるとするならば、
僕は常に、自分自身のため、そして自分が尊敬してる、あるいは好きな人のために働きたいと
思ってるってことだろうか。これがなかなか難しいんだよな。
「ナントカ評論家」やら、「カントカクリエイター」とか肩書きが付いたところで、
自分がくだらないと思うモノや人に助力するのは、もうゴメンなんだよ。
よく、「インターネットは間接を排除する」なんていうけど、
それこそが、最後に残された「関節」の親玉的なものだと思うよ。

「そんなことどうでもいいじゃん。とにかく自分が成り上がっちゃえば」って人がいるけど、
そういうこと言う人は、多分世の中がただのラダー(はしご)にか見えないんじゃないかな。
ハシゴだったら、上るか降りるか、留まるかの三つしか行動が選択できないからね。

少なくとも僕にとって世の中は、「高さ」だけで計れるハシゴなんかじゃないよ。
どうやったら、もっと楽しくこの世の中と関わって行けられるのか、
2003年は、考え込むだけじゃなくて行動で見せたいところです。

(2002.12.31)年の瀬に、今年最後の毒を吐こう(笑)

「モバイルビジネス戦略」(サイバード著)

僕は以前より、彼ら大手携帯CPに対しては批判的な部分が少なくなかったのですが、
この本を読んでみて、自分の中で、いったい彼らの何を許せないのかが、とてもハッキリしましたよ。

彼らが言う、これからのケータイビジネスのキーワードは「モバイルプラス」
つまり、既存の業態に対して、モバイルソリューションがどれだけ貢献できるかということだそうです。
なるほどこれは確かにその通り。そして、多分ビジネス視点では正しい戦略だとも思う。

ただしね、僕はここで、イヤミの一つも言いたくなるわけ。
要するに、御社のやろうとしてることって、電子の御用聞き屋なわけね。
浜崎あゆみのコンサートチケットプレゼント応募を、ハガキからケータイに切り替えさせて、
すごい応募があったからって、「それがどうしたっていうんだい?」

要するにそういう、「御用聞き」が一番上手にできる会社らしいこの本の著者は、、
きっと100年後にも、皆が記憶してるような立派な会社でしょうよ。
きっと、50年たってもサイバードは、「あの浜崎あゆみの応募を10倍にできる企業」ってことで、
ソニーやホンダ、マイクロソフトみたいな、真の意味で語り継がれる
「価値を創造した企業」と呼ばれることでしょう。 (反語的アイロニー)

この本ですが、携帯ビジネスについて、手軽にちょっとだけ知っておきたいという人にはいいと思う。
でも、そこに本格的に関わっていく人、これから関わってこうと思ってる人は、
この本程度を無批判に受け止めて、納得してちゃいけないの。
どうせ読むなら、思いっきりイジワルに赤入れしながら読んで、批判力を養ったほうがいいと思うよ。

だってさ、 この本にあるこんなくだり、
これまで、モバイルのメリット、デメリットをさまざまな角度から検証してきた。
その中で、モバイルの最大の特徴とは、
「いつでも、どこでも、簡単に使える究極のパーソナルツール」であることがわかる。

この一文を読んで、「ふんふん、そうか!」と納得するために1800円プラス消費税を払うようじゃ
キミの将来、ハッキリ言ってお先真っ暗だろ。(笑)

(2002.12.13)誰だよ。オレの仕事用携帯に、いきなり「非通知」でTV電話かけてくるヤツ

このサイトでも公開している携帯電話番号「090-3208-3576」の方が、テレビ電話専用の回線です。
そっちは、そこら中で公開して、「24時間いつでもテレビ電話OK」といってるのですが、
仕事用の番号はインターネット上には公開してません。
12年近くずっと番号変えてないんだから、そっちはおいそれと公開するつもりもないし。

およそ、日本でも有数のテレビ電話に抵抗感のないはずのわたし、ミタタカハルですが、
こんな僕でも、プライベートな番号に、いきなり非通知でテレビ電話が来たら、さすがに引いちゃうよ。
悪いけど、俺のプライベート番号にかかってくるTV電話は(ほとんどこないけどさ)、
番号通知で、なおかつちゃんとオレが番号登録してある人しか出ないので、カンベンしてちょーだい。

しっかし、 僕の「24時間テレビ電話体験」も、ついに120名ほどに達しました。
100名を超えたあたりからは、だいぶ律儀さも薄れてきて、非通知の人や、かったるいときは
出なかったりすることあるんですが、
実際のところ、かけてきてくれる人のうち、半数ぐらいが、ちゃんとテレビ電話できません。
(もちろん、礼儀正しくて好意に満ちたテレビ電話のほうが多いんですけどね!)

まず、非通知でかけてくるやつ (ま、これはサイトでも一応OKと言ってるので仕方ないが)
イヤフォンマイクを付けずにかけてくるやつ
(ハンズフリーでは、周囲がよほど静かじゃないと会話不可能)
ちゃんとカメラテストしないで、レンズがへんな方向向いてるやつ
カメラ部分を指で覆って、手前の顔を見せないようにしてかけてくるやつ
東芝T2101V端末の場合は、ハンズフリーとイヤフォンマイクを同時に使ってかけてきて、
エコーバックでまくりで、会話が成立しないやつ。(今朝かけてきたドコモ新入社員とかいうお方!)

かの碩学ピーター・ドラッカーが、最近の著作「ネクスト・ソサエティ」(ダイヤモンド社刊)で、
紹介してるエピソードに、こんなのがありました。
1882年、ドイツ郵政省が企画した経営者向けセミナーのテーマは、なんと「電話を恐れぬ方法」。
しかし、参加者はゼロだったばかりか、招かれた経営者は一様に「電話などは事務員が使うもの、
なぜ自分で使わねばならないのだ」と怒ったという。

結局のところ、テレビ電話も、まだ100年前の音声電話と同じような状況なんよね。
おそらく、人がテレビ電話に本当に慣れるようになるには、1年や2年では足りないのかもしれない。
要するに、今までISDNテレビ電話などなど、テレビ電話サービスが失敗してきた背景には、
この、「普及の初期段階」で、いかに抵抗感をなくすかという施策が欠如していたんだろうなと。

しっかし、ドコモ社員ですらちゃんとテレビ電話してこれないやつがいるような状況じゃ、
まだまだ先は遠いよなぁ。

(2002.12.11)NTTドコモ、第二世代FOMA3モデルを発表

発表会には行かせてもらいました。詳細な記事は各種ニュースサイトに出てますし、
僕のリアルタイム(に近い)レポートは、FOMAdeTVの掲示板にアップしてますんで、
興味がある方は、そちらを読んでもらえたらいいと思うのですが。

発表会は、ドコモ津田副社長が行ったのですが、
立川社長、津田副社長、そして夏野氏と、3人ともFOMAについての見解が見事に違うのですね。

立川社長は、「やはり法人需要は重要だ」と述べ、(月刊テレコミュニケーション掲載)
津田副社長は、「普及の初期段階では法人も重要だったが、もちろんコンシューマ主体だ」
(昨日の発表会での発言)
夏野氏は、「そもそも『法人ユーザー』という概念はあるのか。
個人向け機能が進化して法人向けにもになる」
(モバイルメディアマガジン誌で、わたしがやらせてもらったインタビュー掲載)

キャリアだけでなく、他の大手メーカーの人の話とか聞いててもつくづく思うんだけどさ、
よく、そんな希薄な根拠(個人的な思い込みというべきか)で、数億数十億、
ときには数百億もの事業やるよなぁ と思うことは、しばしばあります。
なんか、FOMAだけじゃなくて、世の中でいまいち受けてないモノの多くがそうだけど、
それでいて、決して作り手の「顔」は見えてこないんだよね。
コンセプトとか信念とか、そういう次元以前の、「魂」みたいなものというかね。
集団合議制みたいないモノ作りって(上記を見ればわかるように、実は合議にすら達してない)
もはや、どんな大きなビジネスでも害しかもたらさないと僕は思いますけどね。

結局、ドコモもKDDIもJフォンも、玉石混交あれこれ消費者にぶつけてみて、
他社の結果なんかも横目でみつつ、どうしたらいいか考えながらサービスを作ってる。
現在の3Gとは、そういう状況なのでしょう。

ただ、今回のセカンドバージョンFOMA、思ったより着実に進歩はしてるという印象はあった。
「入れ物」については、商品としても、かなり満足のいくものになりつつあるとは思います。
あとは、要するに「中身」(サービス&コンテンツ)だよなぁ。
これがさ、もう依然としてさっぱりだからなぁ。

(2002.12.11)「リニューアルした丸ビル」が、今年の流行キーワード上位に

なんでも、半年の売上目標を三ヶ月で達成という快挙らしいですが、
要するにこれって、シニア層の購買力ばかりが旺盛だという証なんだろうか。
むしろシニアというより、それ以上のノスタルジー需要なんだろうかねぇ。
丸ビルが流行歌でもてはやされたのは戦前の話で、現在のシニア層にとっても十分古いモノのはず。
この、三菱地所の総本山みたいなビルが、現在好調だというのは、
いわゆる、消費行動や購買行動の専門家にとっては、一種の「ゆり戻し」と写るのかなぁ。

僕は、すべての業界の人間が丸ビル好調を「ヒット」と捉える必要はない気がしますよ。
CD売り上げの低下を見てもつくづく思うけど、「ヒット」のハードル自体、相当下がってきてるわけで、
むしろ、現在ヒットするものっていうのは、もっとも「個性化できない最後の消費者マス」だという
仮説すら成り立つのではないかと思うほどですよ。
そういう意味では、今後何かの参考にしようと思うのならば、
むしろ反面教師的に眺めるほうが良いのではないかと思うこともあります。

(2002.12.4) J-フォンの3Gなんかほっぽっといて他の話をしよう。(笑)

「オートバイの高速道路二人乗り解禁、今国会に提出の見込み、施行は来年夏ごろ」

なんとまぁ、ようやく解禁されることになるらしいです。
僕の知る限り、もう25年間は議論されてきたこの問題。
いったい、四半世紀もの長きにわたって、事実上の「不平等状態」を許容してきたのは、
どういう理由だったのでしょう?
オートバイの高速料金は、乗用車と同じ額を徴収するのに、数年前までは速度が80Kmに
制限されていたうえ(現在は100Km)、搭乗人数も一人までということになれば、
これは乗用車に比べ、圧倒的な不経済をバイク乗りに押し付けてきたわけです。

要するに、こうした不平等が平然と放置されてきたのは、
K察筋の主張、「バイクで高速二人乗りしたら事故が増える」がずっと通ってきたからなのですが、
それでいて、乗用車に比べて非合理なバイクの料金体系まで手をつけてこられなかったのは、
結局のところ、道路行政の都合に他なりません。
要するにこれは、「取りやすいところからとる」という、お決まりのスタンスだったのではないか。

いずれにせよ、大学時代からバイク乗りだった僕には、「ようやく解禁か」という
一種の感慨すら覚えてしまいました。
実際のところ、バイクで二人乗りは疲労度が高いので、あくまで非常用でしょうが、
「横浜に出かけるのに、二人乗りだから高速が使えず、倍の時間がかかる」なんていう
不便が解消するのは本当にありがたいことです。

あっ、「取りやすいところから取る」で思い出しましたが、僕は発泡酒の増税には賛成です。
発泡酒って、マックの57円バーガーと同じで、日本人がいかに、「安かろう悪かろう民族」に
堕してしまったの象徴のような気がしますよ。
あんなひどい味の飲み物が、安いというだけの理由で売れるのはいいことだとは思えない。
キリンラガーと、同社の発泡酒を立て続けに飲み比べてみれば、安いというだけの理由で、
いかに、われわれがヒドい酒を飲まされているかよくわかると思います。

 
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